ミステリー村上春樹 『「グレート・ギャツビー」を追え』ジョン・グリシャム ジョン・グリシャムの『「グレート・ギャツビー」を追え』です。 翻訳は、村上春樹。 ジョン・グリシャムといえば司法の場を舞台とするリーガルサスペンスを数多くヒットさせたベストセラー作家。 村上春樹とグリシャムの組み合わせは、正直、意外でした。 村上氏がこういう、エンターテイメント作品を翻訳するイメージがなかったもので…。... 2022年9月18日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『悪果』黒川博行 黒川博行の『悪果』です。 「あー、面白かった」といって読み終えることができる、このところ、お気に入りの作家です。 黒川博行の小説は、すべての作品がという訳ではないが、いつも、上手いなぁと思わせる。 何よりも登場人物たちが交わす大阪弁のやり取りが生き生きとしている。 こういう、キャラクターの血の通った小説を読むと、なんか... 2022年4月23日 十六夜亭
ミステリー直木賞 『テスカトリポカ』佐藤究 佐藤究の『テスカトリポカ』です。 第165回直木賞、第34回山本周五郎賞を受賞。 直木賞の選考では暴力シーンが残虐で賞にそぐわないとの激論があったとか。 小生はドン・ウィンズロウの『犬の力』シリーズで麻薬カルテルの暴力的なシーンには免疫ができていたので、さほど、ショックは受けなかった。 それでも作中に登場した「粉」とい... 2021年11月6日 十六夜亭
ミステリー本屋大賞 『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ ディーリア・オーエンズの『ザリガニの鳴くところ』です。 翻訳は友廣純。 読み始めは、鬱々とした暗い話かなと感じた。 主人公の少女、カイアの境遇がどうにも救われない。 この調子で、ずっと続いたら、たまらんなと思いながら読み進めるとボーイフレンドのテイトが登場したあたりから、感じがかわってきた。 視界が開けてきたとでもいう... 2021年7月4日 十六夜亭
ミステリー傑作ドン・ウィンズロウ 『ダ・フォース』ドン・ウィンズロウ ドン・ウィンズロウの『ダ・フォース』である。 翻訳は、『ザ・ボーダー』と同じ田口俊樹。 ウィンズロウには『犬の力』、『ザ・カルテル』、『ザ・ボーダー』という壮大な三部作の傑作があるが、本作もそれに負けず劣らぬ傑作である。 本作で描かれているのはニューヨークという街であり、ニューヨーク市警の警官の生活であり、一人の刑事の... 2021年5月3日 十六夜亭
ミステリー翻訳 『テスタメント』ジョン・グリシャム ジョン・グリシャムの『テスタメント』です。 翻訳は安定の白石朗。 ミステリー好きには「いまさらグリシャムですか」という感じですが、ずっと積読になっていたものを、たまたま手に取ってパラパラめくっていたら止められなくなってしましました。 ジョン・グリシャムといえば、リーガルスリラーの大家。 1990年代には『評決の時』や『... 2021年4月10日 十六夜亭
ミステリー傑作ドン・ウィンズロウ 『ザ・ボーダー』ドン・ウィンズウロウ ドン・ウィンズウロウの『ザ・ボーダー』です。 翻訳は田口俊樹。 なんか、もう「スゴイ」としかいいようがない。 クライムノベルの枠を超えた壮大な人間ドラマに仕上がっている。 読み終えて、やはり、ドン・ウィンズウロウは現在のミステリーの最高峰だと再認識。 『犬の力』、『ザ・カルテル』の続編 本書は主人公である麻薬捜査官のア... 2020年8月9日 十六夜亭
ミステリー奥田英朗 『オリンピックの身代金』奥田英朗 奥田英朗の『オリンピックの身代金』です。 2009年の第43回吉川英治文学賞を受賞した社会派ミステリー。 2段組みで500ページを超えるという大作。 本作の前に読み終えたのが、奥田英朗の『罪の轍』。 『罪の轍』を読み終えて、これは傑作だと感激してるうちに、以前購入した『オリンピックの身代金』がどっかに積読になってるはず... 2020年5月9日 十六夜亭
ミステリー傑作奥田英朗 『罪の轍』奥田英朗 奥田英朗の『罪の轍(わだち)』です。 多くの警察モノのミステリーを読みましたが、これはまぎれもない傑作。 おススメです。 これまでも著者の小説は、ずいぶん読んでいますが、読むたびに「上手いなぁ」と思います。 ちなみに、本書のモチーフとなっているのは1963年に東京都台東区で実際に起こった「吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐殺人... 2020年5月5日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『泥濘』黒川博行 黒川博行の『泥濘(ぬかるみ)』です。 建設コンサルタントの二宮とやくざの桑原コンビが活躍? するバディもののミステリー「疫病神シリーズ」の第7弾。 久しぶりに読む黒川作品です。 主人公の二宮は建設コンサルタント。 その相方、桑原は二蝶会というヤクザの組の若頭補佐。 二人の漫才のような丁々発止の掛け合いは相変わらず面白い... 2019年12月25日 十六夜亭
ミステリー傑作翻訳 『古書の来歴』ジェラルディン・ブルックス ジェラルディン・ブルックスの『古書の来歴』です。 翻訳は森嶋マリ。 「いくつになっても、知らない世界を見たり聞いたりして新しい知識を得るというのはうれしいものだ」と思わせるような、そんな知的な興奮が沸き立つ小説である。 最初の数ページを読んで、これはアタリだと感じた。 本書は「サラエボハガター」といわれる、実在する14... 2019年8月12日 十六夜亭
ミステリー吉田修一 『太陽は動かない』吉田修一 吉田修一の『太陽は動かない』です。 吉田修一といえば、『パークライフ』や『横道世之介』、『悪人』といった人物模写に重点を置いた柔らかな作風の作家というイメージで、こうしたビジネス小説とも読めるミステリーといったジャンルに踏み込むとは思いもよりませんでした。 本書の帯にはスパイ大作戦とあるが、まさに映画「ミッションインポ... 2019年4月30日 十六夜亭
ミステリー 『盤上の向日葵』柚月裕子 柚月裕子の『盤上の向日葵(ひまわり)』です。 昨今の将棋ブームを予言するかのように描かれた将棋をモチーフとしたミステリー。 読みごたえがありました。 平成6年の夏、白骨化した遺体が埼玉の大宮市郊外の小高い山中から発見される。 遺体の側からは初代菊水月という駒師が作ったとされる将棋駒の名品が見つかる。 なぜ遺体の傍らに最... 2019年4月1日 十六夜亭