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傑作の記事一覧


山本周五郎の『樅ノ木(もみのき)は残った』です。 この年齢になるまで、本作を読んでいなかったというのは不覚でした。 こんな、すごい小説を見逃していたのかと…。 微に入り細を穿つような人物模写。 一編の小説ではあるが、伊達藩の殿様、藩士から浪人、山中に住む猟師、そして、様々な階層の女たちが登場して一つのストーリーを軸とし...

モリミーといわれる森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』です。2010年の「日本SF大賞」受賞作。とはいえ、本作をSFといってしまうのはどうなのか、ちょと迷うところ。どちらかといえば、ファンタジーではないのか...

シャンタラム - 人生を変える一冊に値する グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツの『シャンタラム』である。 翻訳は田口俊樹。 今年、読んだベストワンかもしれない。 いやいや、今年読んだどころか、これまでの人生の中で読んだ本のなかでも屈指の傑作である。 まったく、たいした小説があったものである。 少々、お金はかかるが、一読...

最近、いいなと思う作家の一人が中島京子です。 日常の何気ないことを、過不足のない文章でさらりと描いているのですが職人的なうまさを感じます。 物語の舞台は戦前から戦後にかけての東京の山の手にあるお洒落な...

ドン・ウィンズロウの『犬の力』である。 2010年の『このミステリーがすごい!』海外編の1位となった骨太のミステリー。 「ミステリーの賞もとってるし、一応、読んどいたほうがイイかな」という軽い気分で手に取っ...

藤谷治の『船に乗れ!』です。 全3巻と結構なボリュームですが、引き込まれるように読み終えてしまった。 そして「クラシックをやる高校生というのはなかなか小生意気な生き物なのですなぁ」と、その昔、凡庸な高校時代を送ったオジサンは思うのでした…。 天真爛漫な青春小説と思ったけど、1、2巻を読み終え、まさか、こんなへヴィーな展...

佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』です。第28回(2007年) 吉川英治文学新人賞受賞、第4回(2007年) 本屋大賞を受賞した傑作です。まったくもって、いい作品です。全3巻の長い小説ですが、一気読みです。...

奥田英朗の『サウスバウンド』である。 さほど期待はしなかったのだが思わぬ収穫だった。 ところどころで、クスクスと笑ってしまう。 いや、ホントに「明るくて面白くて、元気をもらえる小説」である。 以前、直...
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- 『ペスト』カミュ に 武田五郎 より
- 『ペンギン・ハイウェイ』森見登美彦 に 数(自然数)は、幽霊である。 より
- 『サラバ!』西加奈子 に マリッシュ より
- 『空海の風景』司馬遼太郎 に 数(自然数)は、幽霊である。 より
- 『空海の風景』司馬遼太郎 に 式神自然数 より