ジョン・グリシャムの『テスタメント』です。 翻訳は安定の白石朗。 ミステリー好きには「いまさらグリシャムですか」という感じですが、ずっと積読になっていたものを、たまたま手に取ってパラパラめくっていたら止められなくなってしましました。 ジョン・グリシャムといえば、リーガルスリラーの大家。 1990年代には『評決の時』や『...
翻訳の記事一覧
劉慈欣(りゅう・じきん/リウ・ツーシン)の『三体』です。 翻訳は大森望、光吉さくら、ワン チャイ。 そして、監修が立原透耶。 翻訳者3人、ほかに監修がいるってすごいね! 今年の夏ぐらいから話題になっていて、こりゃあ、読んでみた方がイイかなと思って手に取ってみたわけです。 作者の劉慈欣は1963年生まれの中国のSF作家。...
ジェラルディン・ブルックスの『古書の来歴』です。 翻訳は森嶋マリ。 「いくつになっても、知らない世界を見たり聞いたりして新しい知識を得るというのはうれしいものだ」と思わせるような、そんな知的な興奮が沸き立つ小説である。 最初の数ページを読んで、これはアタリだと感じた。 本書は「サラエボハガター」といわれる、実在する14...
ドン・ウィンズロウの『ザ・カルテル』である。この作品も、前作に劣らず上下巻で1200ページを超える大作である。「この作品も」というのには訳があって、本作は2009年に...
フランスのミステリー作家、ピエール・ルメートルの『悲しみのイレーヌ』である。 ルメートルは本作の前に発表された『その女アレックス』という作品でミステリー関係の賞を総なめし、2014年の日本の読書界を...
ジェフリー・ディーヴァーの『スキン・コレクター』である。基本、ジェフリー・ディーヴァーは嫌いではないが、その緻密なストーリーや濃密な文章のせいか、読むのには少々、覚悟が必要な気分がある。そんな訳で...
名作の誉れ高いグレアム・グリーンの『ヒューマン・ファクター』である。 11月の雨のハイドパークのように静かな小説だ(行ったことないけど)。 ジョン・ル・カレのスパイ小説も静かだが、それの兄貴分といった...
ピエール・ルメートルの『その女アレックス』である。「週刊文春2014年ミステリーベスト10」1位、「ミステリが読みたい!」「IN POCKET文庫翻訳ミステリー」でも1位に...
ジェフリー・ディーヴァーの『007 白紙委任状』である。著者はリンカーン・ライムシリーズで有名な、あのジェフリー・ディーヴァー。 緻密なミステリーを書くアメリカのベストセラー作家だ。 本来、007シリーズは...
デイヴィッド・ゴードンの『二流小説家』である。 2012年の「このミステリーがすごい! 」(宝島社)、「ミステリが読みたい! 」(早川書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)で1位になったことや、日本では上川隆也が主演で映画化されたこともあり、ずっと気にはなっていたのだが、近所の図書館に出掛けたら、たまたま...
マイケル・シェイボンの『ユダヤ警官同盟』です。 翻訳は黒原敏行。 発行は2009年5月。 帯にやられたという感じである。 帯には「とてつもないミステリ、上陸。今年度ナンバー1注目作!」とある。 おまけにヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞という海外のSFの主な賞を総なめの上、エドガー賞長篇賞、ハメット賞最終候補というこ...
ジェフリー・ディーヴァーの『ウォッチメイカー』です。 2008年度の『このミステリーがすごい』の海外部門で第1位になった作品です。 主人公のリンカーン・ライムは脊髄損傷のため両手両足が麻痺しているとい...