ミステリー 『それまでの明日』原尞(りょう) 原尞(りょう)の『それまでの明日』である。 14年ぶりの新刊だという。 書店で本書を見たときには「おやおや、原尞が新刊を出したんだ!」と。 懐かしいと同時に、あの文体がまた読めるのかと、つい衝動買いしてしまった。 自宅に帰り、さっそく読み始めたが…。 最初の数ページを読み「おいおい、今どきスマホどころか携帯電話すら持た... 2019年2月11日 十六夜亭
ミステリー 『限界点』ジェフリー・ディーヴァー ジェフリー・ディーヴァーの『限界点』である。 翻訳は土屋晃。 原題は『EDGE(エッジ)』。 “EDGE”を辞書で引くと「〔競技などで〕小差[僅差]で勝つ、接戦をものにする」という意味も載っている。 そうした意味ではタイトル通りの内容である。 アメリカには証人保護プログラムという制度がある。 重大事件の関係者や犯罪の司... 2018年8月13日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『疫病神』黒川博行 黒川博行の『疫病神』である。 『疫病神』シリーズの第一作。 最近の『疫病神』シリーズを知っている身からすれば、主人公の二宮とやくざの桑原との丁々発止のやり取りが少なく、やや物足りない。 しかし、これは第一作ということもあり、仕方のないところ。 これだけを読んで、本作以降のシリーズを読まないのはもったいない。 疫病神po... 2018年7月1日 十六夜亭
ミステリー 『慈雨』柚月裕子 柚月裕子の『慈雨』を読む。 しばらく、積読になっていたので早く読まないとなぁと思いながらも、読んだのは今日に、なってしまった。 舞台は群馬県。 森村誠一の『人間の証明』や横山秀夫『64(ロクヨン)』(D県警と謳っているが)もそうだったが、群馬県はよくミステリーの舞台になるねぇ。 主人公は群馬県警を定年退職した元刑事の神... 2018年6月24日 十六夜亭
ミステリー 『雪の鉄樹』遠田潤子 遠田潤子の『雪の鉄樹』です。 帯の「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベストテン第1位」という惹句にそそられて七日町の八文字屋で昨年の30日に購入。 全体に主人公の心情を描き込み過ぎてる感があって、もう一... 2018年1月6日 十六夜亭
ミステリー 『インドクリスタル』篠田節子 篠田節子の『インドクリスタル』である。 上下二段組みで500ページを越える大作。 著者は様々なジャンルのエンターテイメント作品を手がけているが、一般にはホラー、SF、推理小説の作家として知られているの... 2017年6月10日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『果鋭』黒川博行 黒川博行の『果鋭』である。 元大阪府警のマル暴、堀やんと誠やんのコンビが活躍する『悪果』、『繚乱』に続く第三作。 リーダビリティの高い文章とスピード感のある展開で半日で読了。 著者の作品は数冊読んでい... 2017年5月27日 十六夜亭
ミステリー 『孤狼の血』柚月裕子 柚月裕子の『孤狼の血』である。 昨年の第69回日本推理作家協会賞受賞作。 読み始めて最初の印象は、こなれていないという感じだろうか? 文章に「遊び」がない。 カッチリしているといってもいい。 ちょっと... 2017年3月5日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『落英』黒川博行 やっぱり、面白い黒川博行 彼の作品はいくつか読んでいるが、発行されている順に読んでいる訳ではない。 本作は直木賞を受賞した『破門』の前年に発行された作品だが、やっぱり、読ませる。 疫病神シリーズといわ... 2017年2月19日 十六夜亭
ミステリー翻訳ドン・ウィンズロウ 『ザ・カルテル』ドン・ウィンズロウ ドン・ウィンズロウの『ザ・カルテル』である。この作品も、前作に劣らず上下巻で1200ページを超える大作である。「この作品も」というのには訳があって、本作は2009年に... 2016年8月28日 十六夜亭
ミステリー翻訳 『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル フランスのミステリー作家、ピエール・ルメートルの『悲しみのイレーヌ』である。 ルメートルは本作の前に発表された『その女アレックス』という作品でミステリー関係の賞を総なめし、2014年の日本の読書界を... 2016年6月26日 十六夜亭
ミステリー黒川博行 『国境』黒川博行 黒川博行の『国境』である。久しぶりに読む黒川作品。とにかく厚い本でウィークデイは読む気になれなかった。本作は主人公の建設コンサルタントを営んでいる二宮と、彼から「疫病神」と呼ばれる暴力団幹部、桑原が登場する「疫病神」シリーズ第二弾。... 2016年5月21日 十六夜亭
ミステリー翻訳 『スキン・コレクター』ジェフリー・ディーヴァー ジェフリー・ディーヴァーの『スキン・コレクター』である。基本、ジェフリー・ディーヴァーは嫌いではないが、その緻密なストーリーや濃密な文章のせいか、読むのには少々、覚悟が必要な気分がある。そんな訳で... 2016年5月5日 十六夜亭