デイヴィッド・ゴードンの『二流小説家』である。 2012年の「このミステリーがすごい! 」(宝島社)、「ミステリが読みたい! 」(早川書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)で1位になったことや、日本では上川隆也が主演で映画化されたこともあり、ずっと気にはなっていたのだが、近所の図書館に出掛けたら、たまたま...
ミステリーの記事一覧
ドン・ウインズロウの『サトリ』である。現在、ミステリー界では高い人気、実力を持つ。以前、読んだ『犬の力』は傑作だったが、それとはだいぶ雰囲気が異なる。これには理由があって『サトリ』は他人の作家が書いた...
ドン・ウィンズロウの『犬の力』である。 2010年の『このミステリーがすごい!』海外編の1位となった骨太のミステリー。 「ミステリーの賞もとってるし、一応、読んどいたほうがイイかな」という軽い気分で手に取っ...
マーティン・ブースの『暗闇の蝶』です。 一風変わった大人のミステリー。 翻訳は松本剛史。 舞台はイタリア中部の小さな田舎町。 主人公は表向きは蝶を描くために引っ越してきた画家。 しかし、本職は裏社会から高い技術で信頼を得ている職人。 彼は住処を転々としながらプロフェッショナルの暗殺者からの依頼を受け、用途に合った銃や弾...
マイケル・シェイボンの『ユダヤ警官同盟』です。 翻訳は黒原敏行。 発行は2009年5月。 帯にやられたという感じである。 帯には「とてつもないミステリ、上陸。今年度ナンバー1注目作!」とある。 おまけにヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞という海外のSFの主な賞を総なめの上、エドガー賞長篇賞、ハメット賞最終候補というこ...
海堂尊の『ナイチンゲールの沈黙』である。 前作の『チームバチスタの栄光』はとっても面白かった。 展開もスピーディーだしストーリーにも無理がなく、最後まで一気に読んだ覚えがある。 映画やドラマになってヒットしたのも、さもありなんという感じである。 という訳で、前作と同じようなものを期待して読んだのだが、どうもノリきれなか...
トム・ロブ・スミスの『チャイルド44』である。 本の帯には「このミステリーがすごい!」2009年版海外編第1位。 2008年度CWAスティール・ダガー受賞、ブッカー賞ノミネートとある。 これは、是非とも読まねばなるまい。 この小説は1978年から1990年にかけてロシアで実際にあったチカチーロ事件という52人を殺害した...
佐々木譲の『うたう警官』です。 以前、読んだ同じ作家の『警察庁から来た男』の出来がよかったので、その勢いで読んでみた。 この小説を読むと昔、報道された北海道で実際にあった事件(稲葉事件)が思い出される...
佐々木譲の『警察庁から来た男』です。 この小説、まぎれもないハードボイルドです。 無駄のないツボを押さえた上質の作品です。 舞台は北海道警。 ある日、タイ人少女の売春事件を発端として警察庁から特別監察が入る。 派遣されたのはキャリアといわれる若いエリート警官。 一方、札幌のすすき野では暴力バーのあるビルから男が落ちると...
ジェフリー・ディーヴァーの『ウォッチメイカー』です。 2008年度の『このミステリーがすごい』の海外部門で第1位になった作品です。 主人公のリンカーン・ライムは脊髄損傷のため両手両足が麻痺しているとい...