長岡弘樹『教場』
長岡弘樹『教場』
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長岡弘樹の『教場』である。
今年の「このミステリーがすごい!」で国内篇の第2位になった作品。
そうしたこともあり、地元の図書館で見つけたときに迷わず手にとる。

舞台は警察学校。
物語は、各々、独立した短編で構成されているが最初にプロローグ的なエピソードがあり最後にエピローグで締められているので連作として読むのだろう。
各編とも短編としての完成度は高い。
生徒たちの人間的な湿度の高い問題やトラブルがテーマになり、その問題に風間という教官が鋭い洞察力をもって対応していく。
しかし、連作として読むと警察学校が小学校より事件の頻発する特別な場所のように思えてくる。
このあたりの一冊になった時のまとめ方が、やや惜しい気がする。
警察学校という閉鎖された場所がどういうところか、外部の者にはわからないが授業や生徒たちの生活がリアリティをもって描かれているところや筋の運びの上手さには才能を感じる。

ただ、個人的な好みからいえば、こういう湿度の高い小説はやや苦手だ。

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