『鹿男あをによし』万城目学
万城目学『鹿男あをによし』
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万城目学の『鹿男あをによし』です。
昨年、フジテレビでドラマになったので知っている人も多いと思います。
主人公の女子高に赴任になった教師は玉木宏が演じました。

物語は不器用な青年教師の“おれ”が奈良にある女子高に赴任するところから始まる。
その不器用な性格ゆえ生徒ともなかなかなじめなかったおれは、ある日、奈良公園の鹿から話しかけられる。
ん?、鹿が話すのか…?
おれは鹿から「使い番」といわれる「鎮めの儀式」で用いる「サンカク」といわれる「目」を運ぶ役目を仰せつかる。
「鎮めの儀式」は六十年に一度行われ、地中で地震を起こす大ナマズを抑えるための儀式で、その儀式を行わないと日本は大きな災害に見舞われるのだという。
おりしも富士山は噴火の兆候をみせていた。
「サンカク」に探すために、教え子の女子高生や姉妹校の美人教師、上司の教頭たちとの駆け引きがはじまる。

まぁ、ちょっとストーリは荒唐無稽なのですが、ファンタジーというよりは基本的には青春小説といっていい物語です。
不器用な青年が教師になって、新しい赴任地でなじめない様子やマドンナなといわれる姉妹校の美人教師が登場したりと、作者が漱石の「坊ちゃん」を意識しているのは明らかです。
個人的には著者のデビュー作『鴨川ホルモー』の方が面白かったかな。


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