『鴨川ホルモー』万城目学
万城目学『鴨川ホルモー』
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万城目学(まきめまなぶ)の『鴨川ホルモー』です。
やぁ…、面白い! わろた!
フジテレビで放映した『鹿男あをによし』というドラマがありましたが、その原作を書いた万城目学のデビュー作です。
タイトルだけみれば、何のことかまったくわからないタイトルですが、大学でのクラブ活動と恋愛と友情を描いた青春小説です。

舞台は京都。
京都大学に入学した主人公の安部は「京大青竜会」というサークルへ勧誘される。
安部はその新入生歓迎コンパで一緒になった早良京子に一目惚れし、彼女に会うためという不純な動機で入部する。
入部した京大青龍会はホルモーという京都で千年続いている奇怪な競技を行うサークルだということを知る。
ホルモーは体長およそ20センチの鬼(式神?)のチームを操りライバル校の鬼チームを撃破するという、摩訶不思議な競技だった。
競技は京大青龍会のほかに、京都産業大学玄武組、龍谷大学フェニックス(旧・朱雀団)、立命館大学白虎隊、と京都の四神相応に則った4つのホルモーサークルで争われる。
安部と早良京子の関係は当然のごとくうまくいくこともなく早良京子の恋人であり、同じく京大青龍会に所属する芦屋とのトラブルがもとで、サークルの存続を左右するような事態に発展していく…。
前半は、ややもたついてる感もありますが後半の怒涛のような展開はドラマチックです。

京都を舞台にした作品といえば思い浮かべるのは森富美彦ですが、彼に負けずとこちらも饒舌です。
それにしても似てますねぇ…。
作風が…。
森富美彦ほど文体は跳んでいませんが、リズミカルな文章と妙にロジカルでゆるーい感じは同じ血が流れているかのように似ています。
思えば二人とも京大出身ということで、生活した環境など共通項はたくさんあるわけですが…。
なんか、京都に行って主人公たちが闊歩したであろう街並みを見たくなってきます。
そうだ 京都、行こう!


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