十六夜亭
いずれの記事も、きわめて個人的かつ主観的な内容です。
軽慮浅謀、無知蒙昧、優柔不断、短慮軽率、独断専行、妄評多罪のこと、お許しください。
まぁ、ゆるーく読んでいただければありがたいです。
ハイ。
十六夜亭の記事一覧
佐々木譲の『警察庁から来た男』です。 この小説、まぎれもないハードボイルドです。 無駄のないツボを押さえた上質の作品です。 舞台は北海道警。 ある日、タイ人少女の売春事件を発端として警察庁から特別監察が入る。 派遣されたのはキャリアといわれる若いエリート警官。 一方、札幌のすすき野では暴力バーのあるビルから男が落ちると...
竹森俊平の『1997年-世界を変えた金融危機』である。 連日株価の暴落と円高が止まらないというニュースが街を賑わしている。 今日のニュースでは日経平均株価はバブル崩壊後の最安値7,607円88銭(終値...
オススメです。面白いです。スピード感あります。 エピデミックとは医学用語のひとつで感染症(ひらたく言えば伝染病ですな)が急激に地域社会に広がっていく状態のこと。 ちなみに、感染症が国をまたがって急激に...
五十嵐貴久の『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』です。 いやー、40過ぎのオジさんにはささる小説でした。 山形市立図書館から借りました。 休日に読むにはちょうどよい小説です。 文章も軽快でスイスイ読めます。 本を読むのは決して速くないですが、それでも3時間ぐらいで読了しました。 タイトルにある「スモーク・オン...
橘玲の『永遠の旅行者』である。 初めて読む作家であり、あまり期待せずに読み始めたが思わぬ拾い物をしたという感がある。 ストーリーは緻密で複雑。 計算された隙のない内容で、とてもよくできている。 金融や税金の知識を駆使した金融情報小説といっていいと思うが、一言で金融情報小説とくくれない部分も多く人間ドラマとしてもよく描け...
山田宗樹の『聖者は海に還る』です。 ミステリー小説だと思って読み始めましたが、これは恋愛小説ですね。 悲しい物語ですが、最後の1行に救われます。 このあたり、ややあざとさを感じないわけでもありませんが…。 とある中高一貫の進学校に赴任してきた臨床心理士。 彼にカウンセリングを受けるとクライアントたちの症状は劇的に改善す...
隆慶一郎の『一夢庵風流記』です。 『花の慶次』という少年ジャンプに掲載された漫画の原作になった小説です。 漫画の主人公は『北斗の拳』のケンシロウのような顔をした人物でした。 この漫画のおかげで主人公の前田慶次郎は一躍有名になりました。 当時、この漫画は読んでいませんが漫画の存在自体は知っております。 物語は戦国時代末期...
フランク・シェッツィングの『深海のイール(Yrr)』です。 この強力な帯のパワーに負けて、三冊イッキ買いしてしまいました。 地球を襲うカタストロフィーてんこもりです。 前半から中盤にかけての壮大なスケ...
川上弘美の『古道具 中野商店』です。 実をいえば…。 というほどのことも、ないのですが川上弘美の小説やエッセーのまったりした癒される感じが好きです。 作品によっては、まったく、まったり感のない湿度の高い小説もありますが…。 で、本作ですが古道具屋が舞台の恋愛小説です。 古道具屋というシチュエーションに村松友視の『時代屋...
以前から、ちょっとだけ気になっていた石巻市にある石ノ森萬画館に行ってきた。 漫画家の石ノ森章太郎を記念して建てられた漫画ミュージアムである。 当初は石巻市出身だから、記念して建てられたのだろうなぐらいに思っていたのだが、調べてみると石ノ森の出身は宮城県の登米市である。 では、なぜ石巻市なのだろう? 石ノ森は学生時代に現...