藤谷治『船に乗れ!』
藤谷治『船に乗れ!』
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藤谷治の『船に乗れ!』です。
全3巻と結構なボリュームですが、引き込まれるように読み終えてしまった。
そして「クラシックをやる高校生というのはなかなか小生意気な生き物なのですなぁ」と、その昔、凡庸な高校時代を送ったオジサンは思うのでした…。

天真爛漫な青春小説と思ったけど、1、2巻を読み終え、まさか、こんなへヴィーな展開になるとは…。
青春小説にはいろいろと傑作が多いけど、これもまぎれもなくその一つ。
ここ数年、読んだ青春小説では佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』と並ぶかな。

クラシックを勉強する少々生意気な高校生たちの生活や心情がみずみずしく丹念に描かれていて思わずその世界に引き込まれる。
少々、とっつきにくい部分もあるけど主人公の音楽に取り組む姿勢や恋愛、友人や先生たちとの人間模様には大人だって泣かされる。
作者の高校時代にチェロを弾いていたという実体験が生かされているためか、主人公たちが演奏するシーンは臨場感たっぷり。
また、哲学を教える先生と主人公の会話にはいろいろと考えさせられることも多い。

クラシックに限らず音楽が好きな人には、なおさらオススメ。

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