浦沢直樹『MONSTER』
浦沢直樹『MONSTER』
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浦沢直樹の『MONSTER』です。
「第46回 小学館漫画賞青年一般部門」と「第3回 手塚治虫文化賞マンガ大賞」を受賞した作品。
マンガが好きのお客様のところで『20世紀少年』が話題になり、拍子に「ちゃんとモンスターは読んだことがないんですよ」といったら、全巻、貸してくれました。
ありがたいことです。

18巻と長いのですが、まぁ、最後まで読めました。
といっても、正直、自分にとってはスラスラと引き込まれるように読めた作品ではなかったです。

物語は天才的な日本人外科医の天馬賢三(テンマ)が手術によって助けた少年が、旧東ドイツの国策によって作られた殺人鬼だったということから展開されます。
そのため、テンマは一度は助けた少年を殺害するために少年を追う。
しかし、テンマは周辺で起こった人たちの変死により殺人犯の疑いを掛けられドイツ連邦捜査局の警部から追われることになってしまう。

正直、ミステリーや映画の愛好者にとってはモデルがピンとくる人物ばかりで「ちょっと、なんだかなー」という感じではないでしょうか?
ヨハンという殺人鬼の少年は「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターだし、テンマはドラマ(映画にもなった)「逃亡者」の主人公、リチャード・キンブル、テンマを追うルンゲ警部は同じく「逃亡者」のジェラード連邦保安官補といったところです。
他にも、重要な登場人物が工夫されている感じはありますがオリジナリティの部分ではどうしても弱く感じてしまいます。

ただ舞台が旧東ドイツという設定など、オリンピックに出場した選手たちが秘密警察によって人格や人権も無視したドーピングによって作られた人造人間のような選手が多かったことを思えば「あながち、ヨハンのような人間を生み出そうとしたことがあっても不思議でないな」と思わせるあたりは上手なところです。
普段、海外のミステリーをあまり読まない人にとっては新鮮に読めるかもしれません。

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