黒川博行の記事一覧
黒川博行の『螻蛄(けら)』である。 先月読んだ『破門』が面白かったのがきっかけで、最近は黒川博行づいている。 今回の作品も、安定した面白さ。 『破門』同様、疫病神シリーズといわれる作品で、これは第4弾になる。 シリーズにはなっているが、この作品も一冊で完結の内容になっているので前作を読んでなくても問題なく読める。 自称...
黒川博行の『離れ折紙』である。 先月読んだ『破門』という小説が面白かったので、つい、また同じ著者の小説を読んでしまった。 今回のは、人間の欲望渦巻く美術界を舞台にした6編の短編集。 各々の短編はアールヌーヴォーの工芸から、日本刀、浮世絵、日本画など話の中心となる美術品は異なるが、登場人物や舞台が一部重なっているところが...