吉田修一の『続 横道世之介』です。 “続”というからには、当然、前作がある。 前作を読んだのはもう、10年近くも前。 その時の印象は「いい小説だったなぁ」と、未だ鮮烈なものとして自分の記憶には残っている。 2001年に山手線の新大久保駅でホームから落ちた男性を助けようとして日本人カメラマンと韓国人留学生の三人が亡くなる...
吉田修一の記事一覧
吉田修一の『太陽は動かない』です。 吉田修一といえば、『パークライフ』や『横道世之介』、『悪人』といった人物模写に重点を置いた柔らかな作風の作家というイメージで、こうしたビジネス小説とも読めるミステリーといったジャンルに踏み込むとは思いもよりませんでした。 本書の帯にはスパイ大作戦とあるが、まさに映画「ミッションインポ...
吉田修一の『横道世之介』です。 なんか、笑えて泣けました。 読み終えて、思い出されるのは2001年の1月に山手線の新大久保駅で実際に起きた痛ましい人身事故。 泥酔した男性がプラットホームから転落。 落ちた男性を救助しようとして、線路に飛び降りた日本人カメラマンと韓国人留学生が進入してきた電車にはねられ三人とも亡くなった...