
歴史・時代小説の記事一覧


第11回本屋大賞、第35回吉川英治文学新人賞受賞作。 上下巻、各々500ページ近いなかなかのヴォリューム。 おかげで、お盆休みのかなりの時間をつぎ込んでしまった。 東北の内陸に住んでいると、なかなか身...

飯嶋和一の『狗賓童子(ぐひんどうじ)の島』である。著者が描く物語の主人公は清廉な人たちが多いが、この物語の主人公も実に清々しい。 主人公は大塩平八郎の乱で平八郎とともに蜂起した西村履三郎を父に持つ西村常太郎。...

午前中から一日、藤沢周平『ささやく河―彫師伊之助捕物覚え』を読んで過ごす。 思いのほか、ページ数も多く夕方までかかってしまった。 元岡っ引きで、浮世絵の版木彫り職人を生業にしている主人公、伊之助が活躍...

さて司馬遼太郎の『菜の花の沖』である。 全6巻にわたる、この大作は江戸時代の後期、北前船の船頭であり廻船商人である高田屋嘉兵衛を主人公とした一代記であり、北方開拓や当時のロシアと幕府の関係を描いた歴史...

司馬遼太郎の『項羽と劉邦』である。むかし途中まで読んで、なかなか乗りきれずフェードアウトしてしまったので、再チャレンジ。簡単なメモを作りながら最後まで読み通したが、やっぱり他の司馬の作品と比べると...

真面目で骨太で硬派な時代小説です。 前作の「黄金旅風」同様こちらも装丁が美しい。 物語は第一部と第二部に分かれ、600ページを超えるなかなか長い小説です。 舞台は島原の乱。 しかし、主人公は天草四郎で...

和田竜の『のぼうの城』である。 帯の「今年のナンバー1」というコピーにそそられて読んでみたが、もうひとつ作品に奥行きが感じられない。 面白くないこともないが、小説的には、もう一つこなれていない感じ。 ただ戦国時代、地方の小さな城を舞台にこうしたドラマチックな戦いが実際にあったことを知る勉強になったのはよかった。 物語は...