小説の記事一覧
ゴールデンウィーク中、特に予定とかもないので活字に溺れてみようかと選んだのがテリー・ヘイズ『ピルグリム』。 アマゾンでの評判を見ても星五つが並んでいる。 本の帯を見ても、期待できそうな惹句が並んでいる...
名作の誉れ高いグレアム・グリーンの『ヒューマン・ファクター』である。 11月の雨のハイドパークのように静かな小説だ(行ったことないけど)。 ジョン・ル・カレのスパイ小説も静かだが、それの兄貴分といった...
午前中から一日、藤沢周平『ささやく河―彫師伊之助捕物覚え』を読んで過ごす。 思いのほか、ページ数も多く夕方までかかってしまった。 元岡っ引きで、浮世絵の版木彫り職人を生業にしている主人公、伊之助が活躍...
ピエール・ルメートルの『その女アレックス』である。「週刊文春2014年ミステリーベスト10」1位、「ミステリが読みたい!」「IN POCKET文庫翻訳ミステリー」でも1位に...
さて司馬遼太郎の『菜の花の沖』である。 全6巻にわたる、この大作は江戸時代の後期、北前船の船頭であり廻船商人である高田屋嘉兵衛を主人公とした一代記であり、北方開拓や当時のロシアと幕府の関係を描いた歴史...
誉田哲也のミステリー小説「ブルーマーダー」である。 テレビドラマや映画にもなった人気の姫川玲子シリーズ第6作。 ドラマも映画も観ていないにもかかわらず、主人公の姫川玲子を演じた竹内結子、菊田という玲子...
久しぶりに読む村上春樹の短編集である。 タイトルは『女のいない男たち』。 初期の短編のような余白をイメージさせるスカスカな感じがなく(このあたりが、心地よかった)、密度が濃い文章はポップさが影を潜めた...
黒川博行の『螻蛄(けら)』である。 先月読んだ『破門』が面白かったのがきっかけで、最近は黒川博行づいている。 今回の作品も、安定した面白さ。 『破門』同様、疫病神シリーズといわれる作品で、これは第4弾になる。 シリーズにはなっているが、この作品も一冊で完結の内容になっているので前作を読んでなくても問題なく読める。 自称...
黒川博行の『離れ折紙』である。 先月読んだ『破門』という小説が面白かったので、つい、また同じ著者の小説を読んでしまった。 今回のは、人間の欲望渦巻く美術界を舞台にした6編の短編集。 各々の短編はアールヌーヴォーの工芸から、日本刀、浮世絵、日本画など話の中心となる美術品は異なるが、登場人物や舞台が一部重なっているところが...
これまでも真山仁の小説はいくつか読んでいるが、あまりはずれたことがない。 今回も手堅くまとめてある。 コラプティオとはラテン語で「疑獄」という意。 内容は日本の政府を舞台にしたポリティカルスリラー。...