基本的に本は紙で読む主義である。
「電子書籍なんてケッ!」という想いをもっていた。(今でも、多少ある)
が、しかし、である。
買ってしまいました。
amzonから。
kindle(キンドル)の本を。
午前中、何の気はなしにアマゾンのサイトをつらつらと眺めていたら、一瞬目が止まった。
池波正太郎の『鬼平犯科帳』の1巻から24巻までの合本が4,590円で売られているではないか!
計算すると1冊あたり191.25円である!
100円セールの本なら別だが、ブックオフでも程度のよい文庫本を購入しようとしたら、この価格はむずかしい。
なんでも「文藝春秋 人気合本半額フェア」というセール期間中らしい。
電子書籍が、どんなものかとiphoneにkindleのアプリは入れてある。
あとはポチッとボタンを押すだけで『鬼平犯科帳』全24巻が手に入る。
悩んだ末、エイヤァ! で買ってしまった。
どちらかと言えば『剣客商売』の合本が欲しかったが、残念ながらこちらは半額フェアの該当品でなかった。
なんとなく癪にさわるので支払い金額のうち3,102円分はアマゾンでたまったポイントで支払うことにする。
愛書家と読書家としての自分の想いはアンビバレンツ的に交錯するのだが、まぁ、電子書籍にもよいところはある。
電子書籍のうれしいところは、文字の大きさや書体を変えることができることである。
最近、老眼を意識せざるを得ない状況の自分には実にありがたい。
また、何冊もの本をスマホ一つで持ち運ぶことができるというのも、これもまたありがたい。
紙の本と電子書籍、使い分けていこうということである。
これでスマホがあればいつでも『鬼平犯科帳』が読める。
…のはいいのだが、いつでも読めると思うと、これで満足してしまったような感もある。
きっと、病気になって入院でもしないと、これを読むチャンスが訪れないような気がする…。